在庫管理 隠れロスが怖い

ここでは在庫を正確に把握するために必要なことと商品ロスの原因や危険性について解説しています。

計算上の在庫高は正確でないことがある

店舗の儲けの物差しになる粗利益は売上高から売上原価を引くことで算出されます。売上原価は仕入高と在庫高が正しく計算されていないと把握できません。

仕入高はすぐにわかりますが、厄介なのが在庫高の計算です。計算上の在庫高と実際の在庫高と合わないことがあるからです。

正確な在庫高を出すためには実際に店舗にある在庫を数える棚卸作業を行わなければなりません。

店舗で損益計算書を作成する場合は1ヶ月というような期間を設定します。その間の売上原価は以下の計算式で算出できます。

売上原価=期首在庫高+期中仕入高-期末在庫高

期首在庫が50個あったとして期中仕入高が80個、売れた商品の数も80個だとすると計算上の期末在庫高は50個のはずです。

ところが棚卸をしたら実際の在庫は40個で10個少なかったということがあります。この差のことをロス額といい、売上高に対するロスの比率をロス率と呼びます。また販売以外の理由で在庫が減ることを商品ロスといいます。

ロス額の増加は売上原価の増加になるので、その分の粗利益が減ってしまうということになります。

経営を圧迫する危険性がある隠れロス

商品ロスが起きる原因は大きく分けると万引き(盗難)ロスと廃棄ロスです。万引き(盗難)ロスはすぐに発見することが可能で理由も明確なのですが、廃棄ロスはわかりにくいケースがあるので注意が必要です。

廃棄ロスとは商品はあるものの売り物にならない状態にあるため廃棄することによって発生します。

売り物にならなくなる理由としては取扱いや保管状況が悪いために起きた破損、食品などの賞味期限・消費期限切れ、商品の陳腐化があります。

この中で破損は管理を徹底されていなかった、賞味期限・消費期限切れは売上予測が甘かったことで起きるので改善方法も考えやすいのですが、商品の陳腐化というのは難しい問題です。

陳腐化の基準が明確ではないので店舗の判断だけで勝手に廃棄することはできません。するとそのまま在庫として抱え続けることになり、いつの間にか時代遅れで売れなくなってしまうのです。

最終的には廃棄するしかなくなるのですが、数字として表に出にくいため隠れロスになって後から経営を圧迫してしまうこともあります。

隠れロスは過剰仕入れによって危険度がさらに高くなります。仕入れが多くなっても売上原価が増えることはないので粗利益にも影響せずわかりにくいのです。

しかし支払いは仕入高に応じて増えますので、売れる数以上に過剰仕入れをしてしまうと資金繰りが悪化します。過剰仕入れは過剰在庫を生み、それが隠れロスになって潜り込んでしまいます。

ところが在庫が多いだけと思っていたのが商品の陳腐化で売り物にならないと判明した瞬間に表面化し、商品ロスとなって粗利益を減らすことになるのです。


このページは以下の書籍を参考にして書かれています。
書籍では具体例も豊富ですので是非あわせてご参考にしてください。
【売り上げを伸ばす・利益を出す やさしくわかる「お店の数字」著者:山田公一 日本実業出版社】


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